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スポーツクライミングの東京オリンピックにおけるメダルの予想。ユース世界選手権からの考察

東京オリンピックでスポーツクライミングのメダルは厳しいか

2020年に東京オリンピックが開催されることは承知の通りでしょう。その競技の1つに追加されたのがスポーツクライミングです。

スポーツクライミングというとボルダリングを想像する方が多いかもしれません。ですが、2020年東京オリンピックでは、ボルダリング、リード、スピードの3種目の混成競技から構成されます。各種目ごとにオリンピックが行われればよかったのですが...

 

日本選手はボルダリング、リードで強さを見せていますが、スピードは競技場すら日本にほぼない状況で、整備が急務となっています。

マスメディアによって東京オリンピックでメダルが期待されるとあおられており、企業スポンサーもauや三井不動産がついてくるようなスポーツになりましたが、メダルに至るかが懸念を抱いています。

2017年8月30日からオーストリアのインスブルック(Innsbruck)にてユース世代の世界選手権が開かれ、新種目としてcombined(複合)と呼ばれるオリンピックの競技形式を想定した種目が行われました。

そこから考察をし、東京オリンピックでスピードクライミングでのメダルの可能性について考えてみましたのでご覧ください。

まず、今回の世界ユース選手権は1998年から2003年生まれが対象です。

そのなかで、ジュニア(1998,1999年生まれ)、ユースA(2000,2001年生まれ)、ユースB(2002,2003年生まれ)の3カテゴリの男女に分かれ競技が行われます。

全てのカテゴリにおいて、スピード、リード、ボルダリング、複合の4競技が行われます。

日本選手団は他国を圧倒する24個のメダルを獲得しました。72個のメダルのうち3分の1を日本選手が占めたのです。金メダルも8個とこれまだ24個の金メダルの3分の1を占める目覚ましい活躍を見せました。カテゴリごとに解説したいと思います。

圧倒したユースB女子

特に女子ユースBは世界を驚かす活躍でした。ボルダリング日本選手権の2017年のチャンピオン(ユースではなくすべての大人のカテゴリも含めて)である伊藤ふたば選手(2002年生まれ)、リードの日本選手権の2017年のチャンピオンである森秋彩選手(2003年生まれ)とユースBに日本トップクラスの選手がそろっています。

伊藤ふたば選手は、世界トップクラスのボルダリング選手であるの野口啓代選手や野中生萌選手を破り優勝したため衝撃を与えました。なお、ボルダリングジャパンカップの決勝は森選手も残りましたが、惜しくもボルダリングでは勝てずその後行われたリードで優勝しこれまた衝撃を与えました。

2017年の世界ユースには伊藤ふたば選手、森秋彩選手以外にも、伊藤選手と同学年の菊池咲希選手、その1学年下で森選手と同学年の谷井菜月選手が出場しました。

リード、ボルダリング、スピード、複合の4種目のうち、リード、ボルダリング、複合で金メダルのみならず、金銀銅のすべてを上記の4選手で独占をしました。

解説者も「dominance」「dominated」と形容し、予選から日本選手が圧倒的な強さを発揮し、スピード以外の種目の表彰台3つに日本人がすべてのり、ユースB女子だけで9個のメダルを獲得しました。

ボルダリングでは伊藤ふたば選手、リードでは森選手、複合では谷井選手とそれぞれ別の選手が金メダルに輝き、2,3位にそれぞれ日本人選手が食い込む形になったのです。

ユースBボルダリングの決勝では、誰もクリアできなかった第三課題を伊藤選手は簡単に(かなり試行錯誤はしていましたが)クリアし、唯一の4課題完登を果たしました。谷井選手もリーチがもう少しあれば第三課題をなんとかできたので惜しかったですね。

菊池選手は全ての課題で苦戦を強いられていたものの、最後まで粘り強く登り続け、ボーナスポイントの差で3位に食い込みました。

ボルダリングはライバルが決して弱かったわけではなく、4位に入ったカナダのIndiana Chapman選手は早い段階から天才少女と言われ北米三菱自動車のCMに起用されるなど優れた選手です。伊藤選手との一騎打ちかと思っていましたが決勝では自分をうまくコントロールできていない印象でした。

対象的に菊池選手はあきらめず強い心で登り続けていたのが印象的でした。菊池選手は表情をほとんど変えず淡々と登りクライマーとしての芯の強さを感じました。

期待された森選手はボルダリングで準決勝7位と実力を発揮できずに終わりました。

リードは日本人三選手(森、谷井、伊藤)のみが完登し準決勝の順位の差で森選手が優勝しました。森選手はかなり強かったです。まだ余裕があるように感じました。

複合でも決勝6選手のうち4選手が上述の日本人選手でフランスの選手が2選手という構成になりました。

オブザベーション(壁を登る前の下見時間)の段階で日本人選手が4人固まって壁にいるためそれだけで他の選手に心理的な圧力をかけれていたと思います。

複合種目で強さを見せていたのは、リードとボルダリングで2位となっていた谷井選手です。

複合の決勝ではスピード1位、ボルダリング2位、リード1位と総合力の高さを発揮しました。森選手や伊藤選手が天才とメディアでは取り扱われていますが総合力を考慮するとユースBでは谷井選手が現地点でナンバーワンではないかと感じました。

1学年下なのでまたユースBで活動すると思うと脅威以外の何物でもありません。

森選手もまだユースBで活動するのでこの世代は日本が独占し続けるでしょう。加えて、森選手の複合決勝でのボルダリングがすさまじいものがありました。

日本選手が弱いといわれていたダイナミックな動きをユースB女子の世代は世界レベルでできておりました。かつ森選手はパワーもすぐれており、マッチ(両手でもつ)するところを片手で簡単に上り解説の人も驚いていました。

 このように現在13~15歳の女子世代は未来有望な選手がそろっています。東京オリンピックには国際大会の今後の経験を考えると伊藤選手のみが東京オリンピックに間に合うかもといったところです。16歳にならないとシニアの国際大会に出れないためです。森選手、谷井選手は世界ユースの地点では13歳でした。

2024年のオリンピックが楽しみではあります。

一方、スピードは日本選手は苦戦しています。ユースBの選手ですらスピード競技単体では誰も決勝に残ることができませんでした。

世界との差は明白でした。練習していないのと専門競技ではないから当然ですがスピードで結果を出せないと世界とのトップ選手とオリンピックでは戦えないでしょう。

ユースB男子も世界レベルの戦いを繰り広げた

ユースBは女子ほどではないですが、このカテゴリのメダル12個のうち5個を日本が獲得しました。

 ボルダリングでは、川又玲瑛(れい)選手がわずかなアテンプト(試技回数)の差で頂点に立ちました。ボルダリングも西田 秀聖(ひでまさ)、抜井亮瑛(ぬくいりょうえい)含め6名中3名が決勝に残り、3,4位を占める結果となりました。

ボルダリングは女子ほど圧倒的ではありませんでしたが、他国の選手層と比べると各段の違いがありました。

しかし、リードと複合では思いのほか苦戦し、リードは3位に西田選手、複合では、2位に川又選手、3位に西田選手という結果になりました。

西田選手は複合の決勝で見せたリードの登りが印象的でした。一方、力を出せなかったのが抜井選手でした。スピードの単体種目で全てのカテゴリ含み日本人で唯一決勝まで残ったため、複合で活躍が期待されましたが複合のボルダリングとリードで力を発揮できませんでした。

リード単体でもまさかの準決勝敗退に終わり個人的に衝撃でした。男子ユースBは年代的に東京オリンピックに間に合う選手がなかなかまだいない印象を受けましたが女子と同じく2024年では圧倒的な力を見せる選手がでてくるでしょう。

今回は納得いかなかったであろう抜井選手に期待したいです。スピードも練習したらかなり伸びそうな余地を感じました。

女子は、ユースA、ジュニアともに苦戦

女子はユースAで苦戦しメダルがとれませんでした。ジュニアでも田嶋あいか選手がリードで2位にはいったのみでした。

田嶋選手は才能あふれた選手ですが、複合決勝ではスピードでライバルとかなり差をあけられていたためオリンピックでは厳しいように感じました。

オリンピックで勝つこととクライマーとして一流かどうかはまた別物なのでどこに照準を合わせるかが難しそうです。

ユースA女子は米国代表であり、日本人の両親をもつ白石阿島選手がボルダリング、リードのダブル優勝をユース世界選手権で3年連続果たしました。リードは薄氷の勝利でした。

白石選手は日本で出るか米国で出るか議論になっており、日本の企業であるJALや日本コカ・コーラがスポンサーについていますが、それでも米国から出場するでしょう。

米国拠点であり米国人として生きているため日本にきてオリンピックだけ日本で出ることは考えにくいです。

白石阿島選手ですらスピード単体の種目ではまったく歯がたたず複合のスピードで出遅れたために複合種目は2位に終わりました。

ユースA男子はあと一歩

ユースA男子は、土肥圭太(どひけいた)選手がボルダリングで2位、田中修太選手がリードで優勝となりましたが、オリンピックに出れる可能性のあるこの年代にとって重要な複合ではスピードが足を引っ張る形となり上位入賞できませんでした。

ボルダリング、リードを見ていてもやや勝負強さに欠ける印象を受けました。世界での戦いがまだ足りていない感じでしょうか。

ユースBとジュニアが強かっただけに間の世代であるユースAにはがんばってほしいものです。

ジュニア男子は強さを発揮

ジュニアは、リード、ボルダリング、複合で緒方良行(1998年生まれ)、楢﨑明智(めいち)選手(1999年生まれ)が1位,2位を独占しました。緒方選手はリード、ボルダリングで金メダル、複合で2位という形でした。楢崎選手はリードボルダリングで2位だったものの、複合でわずかの差で優勝しました。

楢崎明智選手は日本男子では最も有名な選手で世界的な選手である楢崎智亜選手の弟ですが、兄の智亜選手に比べ、明智選手は身長が圧倒的に高く、世界の選手と比べてもひけをとらないリーチがあります。

複合の決勝のボルダリングでもリーチを生かして体力をうまく温存でき、ボルダリング1位になっていたように思いました。

緒方選手、楢崎明智選手ともにスピード競技で比較的奮闘していたため東京オリンピックでのメダルの可能性を感じました。

すでにシニアでもたたかっているためジュニアカテゴリで見るべき選手ではないでしょう。

東京オリンピックのメダルについて考えた

さて、ユースの振り返りをしましたが、ユースの複合種目がオリンピックでそのまま踏襲されると思います。

ルールとしては決勝に残った選手のなかで、3種目の順位を掛け算して積が最小となる選手が優勝です。

リード1位、ボルダリング5位、スピード4位だと

1*5*4=20ポイントとなります。この値が小さければいいわけです。

谷井菜月選手は、今回の複合競技でリード1位、ボルダリング2位、スピード1位だったため

1.5(森選手と同点だったため1ではなく1.5扱い)*2*1=3となり、かなり優秀な成績でした。

ルールとしては決勝(予選の扱いについてはオリンピックでは単種目がないため現在不明瞭)に残った選手がスピード、ボルダリング、リードの順に競技を行い、合計の順位を競います。

スピードの技量向上が課題

スピードは日本選手が圧倒的に弱いです。理由は簡単でスピードをやる施設が日本にないからです。もともとスポーツクライミングはソ連でスピードが発展した経緯もありロシア選手がスピードで圧倒していました。

スピードは日本で行われていないものの練習をしたら確実にうまくなるはずです。

スピードの施設がある中国では中国選手がユース選手権でも上位に食い込んでいました。中国選手は無駄のない動きで壁をのぼり体格に関係なく素早くのぼっていました。

スピードを重視する理由のもう1つとしては、オリンピック競技となる複合3種目の1番目に行われるからです。(少なくとも今回の世界選手権では1番目に)

最初にいい順位を確保できないと心理的に負担がかかり逆転しようとするのは容易ではありません。

出遅れを挽回するという気持ちで最初からいても実際にやるのはプロスポーツの世界では難しいですね。

よってスピードでできるだけ上を維持することが肝心です。

また、ボルダリング、リードに自信があったとしても確実に勝ち切れる保証はありません。スピードの施設を日本に早く作ってほしいですね。

海外には3種目強い選手が

女子ジュニアで登場したClaire Buhrfeind選手はなんと単種目のリードボルダリングで優勝しただけでなく単種目のスピードで4位に食い込んだのです。

もっと驚いたのは大本命とみられた複合で、5位に沈んだことでしたが。スピードとボルダリングは陸上100mの選手が800mを走るような違いがありますが、両立できる選手がすでにいたのです。

男子のユースAの選手でも複合でバランスよく順位を獲得できた選手がおり海外では3種目できる選手がいるのです。

天才少女といわれたユースAでシニアの大会にデビューした白石阿島選手でさえスピードでは予選落ちレベルなので練習をしないといけないことがわかります。

スピードクライミングは結果が出る前に盛り上がったため今後が心配

バドミントンは、オリンピックでメダルを獲得してから盛り上がりを見せました。そしてリオでの金メダルにつながりました。一方、スポーツクライミングは歴史が浅いどころかオリンピックではじめての種目です。ボルダリングでは結果がでていますがオリンピックの特殊な競技スタイルで結果が出ていないため今後オリンピックで結果がでなかったときに、なんだメダルとれなかったという理由だけでクライミングから離れていかないかが心配です。

資金面で苦労したクライマーはこれまで多かったので大手のスポンサーは継続的に続いてほしいものだと思います。

日本はボルダリング世界一と団体では言われていますが、選手層が厚いだけでとびぬけて強い選手が他の国に出てきたら意味がありません。

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日本の選手団は

東京オリンピックでは、今回ユースの世界選手権に出ている以外に、女子ではShauna Coxsey選手、そしてまだジュニア世代のJanja Garnbret選手、野口啓代選手あたりがリード、ボルダリングでの優位を生かしつつどこまでスピードで粘れるかという戦いが想像がつきます。

しかし、米国のClaire Buhrfeind選手、白石阿島選手も下から伸びてくるため激戦でしょう。スピードの練習にどこまで時間を割くかトップ選手が気になります。

男子は、Chon Jongwon選手がボルダリングで2016-17シーズンは頭1つ抜けていました。楢崎智亜選手はボルダリングで強いものの、日本の男子はリードとボルダリングで選手が比較的わかれているため総合力を問われるものだと未知数です。

男子はリード、ボルダリングともに世界トップクラスなのは間違いありません。

さてここまで長々と書きましたがいずれにせよ日本にはがんばってほしいものです。

 

スポーツクライミングのようにフィジカルを鍛えるスポーツではジムにいきトレーニングをするとよいでしょう。

 

パーソナルジムはこちらから探せますのでぜひご覧ください。

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